(2022.01.12)
社長が前職を辞職して少し経った頃、その前職である富士森林組合からこの仕事のお話をいただきました。それは、まだ富士森林組合に勤めていたころに携わっていた現場でした。
自分の進むべき道に進みたいと独立することを決心した社長ですが、そんな社長のことを辞職した後も気にかけ、今回声をかけていただき、元同僚たち(仲間)と一緒にこの仕事に加わりました。この前職場のとても寛大なお心遣いに、驚きとともに感謝しておりました。
このときの仕事は、壊れてしまった林道のさらに奥での現場作業だったため、重さ約30kgある荷物を背負って徒歩での現場入りでした。
荷物の中にはチェーンソーや燃料など詰まっており、さらに険しい山道のため時間が経つにつれ、どんどん体感の荷量は重くなります。
現場では「保育間伐」と「枝打ち」という作業を行いました。
保育間伐は成長して過密になった森林の密度を、伐採することによって調整し、光環境を向上させることで、残った木が大きく枝を伸ばし根が張り、幹を太くさせ森林蓄積量を増加させ、強い森林に育てます。
枝打ちは無節の材・優良木の成長も目的としていますが、実はこちらも間伐同様に光環境を向上させ、下草が生えるようにして土壌の安定を促進させます。
どちらの作業も森林内の環境を整えることによって、さらに立派な森林の成長へとつながっていくのです。
このようにしっかりとした整備をすることで、山の木々は大きな財産となります。
現在は山の相続がうまくいかずに、放置したり手放したりする人も少なくありません。しかし、きちんと木の価値を知ることで、大事な遺産を自分の手元に、また後世へと繋ぐことができるのです。
仕事後の下山の途中に崩落した山からの壮大な富士山も、今後の飛躍を期待しいているようでした。
会社勤め時代はどれほど会社に助けられていたのか、独立した今だからこそ改めて身に染みて実感していましたが、さらに辞めた後も支えてくれる前職場の懐の大きさに、社長はさらなる今後の躍進を誓います。
多大な疲れは去ることながら、嬉しさと楽しさを伴う現場で仕事ができ、またこの森林組合の元同僚(仲間)たちと仕事ができることを願うばかりでした。
記:ハヤシ