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間伐体験(柚野小学校)

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(2023.10.5&10.26)

中村さん、小林さんとともに、今回は柚野小学校の生徒たちと一緒に間伐体験をしました。間伐を実施したのは自社で整備した北山にある山です。

まずは実際の山での体験の前に中村さんが学校を訪れ、はたして木を伐ることが良いことなのか悪いことなのか、生徒たちみんなと話し合うことから始まりました。
「森を大切にしましょう」とやってきた人たちとともに、なぜ自分たちは大事な木を伐らなければならないのか・・・この謎を解決してもらわないことには、思い切り体験してもらうことができません。「木を伐らないと森はこれからどうなってしまうのか」を知り、「木を伐ったほうが森にとってどんな良いことがあるのか」を前もって学ぶことで、「自分たちがなぜ今から木を伐る体験をするのか」を、より明確な意思を持って実践してもらうことができます。

間伐する(=木を伐る)ことによって、木々の間に隙間ができ、光が入って下草が生え、とても強くたくましい森に成長することを、生徒たちは中村さんのお話を真剣に聞いて学んでいました。この中村さんの事前学習があるからこそ、実践の記憶がより深いものになるのだと思います。 そしていよいよ実践の日です。まずはおさらいから。

 

間伐の大切さをすでに学んでいる生徒たちは、思い切って実践体験に挑戦していきます。

ノコギリを使って順番に伐っていくのですが、もちろんノコギリさばきは十人十色でした。みんなで力を合わせて伐り進め、ある程度のところからぶつからないように滑車とロープで倒していきます。実際にみんなで伐った木が倒れたときには、倒木の際の大きな地響きと共に子どもたちの歓声が沸き、すばらしい達成感に包まれました。

そして間伐前後の空を見比べて、光の差し込み具合や木々の葉の重なり具合などが、どのように変化しているのか、自分の目で見て体感していきます。実際ここは自社で整備済みの山のため本来間伐が済んでしまっているので、みんなで「わたしたちの体験のために木を伐らせてくれてありがとう」と木にしっかりとお礼をしてからこの体験をさせていただきました。

 

 

また今回はこの体験を通して生徒たちが考えたことを、グループに分かれて話し合い、それを発表する授業も見学させていただきました。生徒たちからはたくさんの意見が出て、いろいろと大人になったら思いつかないような意見も飛び出したりしていました。

・木を伐ることは反対だったけど、体験を通して賛成になった
・もっと林業を学べる教室があるといい
・山にごみを捨てないようにポスターを貼る
・回覧板で森を大切にしましょうとお知らせする
・間伐材が使われているノートなどを積極的に買う
・木が無くなってしまった山を何とかしてほしい
・木を植える費用のため募金箱を設置する
・林業をする人が減っていると知ったので、中村さんや窪田さんには腰や体を悪くして仕事ができなくならないように体調に気を付けてほしい
・林業を続けてほしい
・自分たちが住んでいる柚野の地域の山を間伐してほしい

・・・など、多くの意見を出していただき、改めて考えさせられたり勉強になったりと、この授業から新鮮な気持ちを思い出させてもらいました。
現在の林業は、やはり働き手の高齢化や減少によって、かなり人手不足でもあります。このような活動を通じて、この中から将来一人でも林業に興味を持ち続けて広めてくれる子がいるのではないかとわたしは信じています。

森(人工林)は、ほったらかしにしていてはどんどん衰退していきます。でも、わたしたちは森がなくなってしまったら生きていくことはできません。この先の自分のため、さらにその先を担う子どもたちのため、まずは目の前のすぐ近くの木が、いったいどんな種類なのかなと、少しずつでも興味を持って眺めていただければと思います。

記:ハヤシ

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