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小学生職場体験講座『わくわく林業マンと一緒に山の中で自然と触れ合おう!』

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(2025.8.9)

今回は静岡県が開催している事業「小学生職場体験講座」に参加させていただきました。

主に製造業・建設業を扱う企業が参加しています。この職場体験を通じて県内企業を知り、そこで働くことの魅力や楽しさを伝える事業で、今年は150社以上の企業が参加したそうです。そしてわたしたちはもちろん林業の魅力を伝えるべく、少し緊張しながらも初参加いたしました。

林業といってもいろいろな作業がありますが、その中で今回は「間伐」を体験してもらいます。場所は富士宮市上柚野にある現在まさに弊社で間伐している森で、参加者のみなさんには現地集合していただきました。はじめにスタッフ健太郎君より「こんにちやま~!」と山での挨拶をみなさんに伝授し、一緒に声を合わせて元気に挨拶してもらいます。すると子どもたちも保護者の方も大きな声を出したことで少し緊張がほぐれたのか良いスタートを切ることができました。そしてそのまま本題である間伐について伝えていきます。間伐という言葉を知っているか問いかけてみると、授業で習って聞いたことがあったり、まったく知らなかったりと様々でした。間伐の必要性や大切さを知り今日やる体験の意味をみなさんに理解してもらうことで、ただ体験するだけでは感じられないことをしっかり感じてもらうことができると思います。

次にチェーンソーを使用しての間伐の実演を社長と健太郎君で行いました。やや木が倒れにくい場所ということもあり途中で少しかかってしまいましたが、それもあって倒れた時のみなさんの歓声が大きく響きわたったように感じました。
チェーンソー間伐見学のあとは、いよいよ2グループに分かれてのこぎりを使って実際に間伐体験を行っていきます。まずは伐る前にどの木を伐ったら森のためになるのか、木を選ぶところからスタートです。細かったり曲がっていたり腐っている木など、子どもたちがそれぞれ歩いて見つめて探していきます。なぜそれを選んだのか聞くと「ここが曲がっている」「周りより細い」などみんな自分の意見をしっかり持って選んでいました。

全員の木は伐れないのでグループで1本に絞り、次にロープ上げをしていきます。初めて「ロープ上げ」と聞いたときは何をするのかまったく想像できませんでしたが、本当に地道にロープを波打たせて木の高いところまで上げていく作業になります。これは保護者の方も子どもたちも全員行っていただいたのですが、結構必死にやり続けてしまう気持ち…とても分かります。高く上がったところから次の渾身のひと振りで下まで落ちてしまったときの悔しさ、これは体験してみないと分かりません。

 

ロープが上がったら次は「受け口」と「追い口」をのこぎりで順番に伐っていきます。間伐はただ一方向からなんとなく伐っているわけではなく、この2か所が大事なカギとなっていて、これによって倒れる向きやスピードを調整しているのです。先ほど見たチェーンソーと違いだいぶ時間はかかりますが、みんなで力を合わせて伐ることができました。

無事に受け口と追い口ができたら、先ほど上げたロープを全員で綱引きのようにタイミングを合わせて何度も引っ張ります。だんだんと倒れる木を見ながら、こんなに倒れそうなのにそれでも倒れず、木はかなり強いんだなということが分かります。そして自分の背丈の何倍もある木がドーンと体に伝わる振動とともに倒れると、歓声と拍手が起こりました。2グループ少し倒すタイミングがずれていたので、倒れる際はお互いの健闘を称えあっていました。

倒れた木の年輪を観察したり、木の香りを感じたり、先ほどとは変わって明るくなった空を眺めてもらうことで、間伐から何かを学んでいただけたのではないかと思います。

 

そのあとは倒れた木に感謝しながら飛び出ている枝を伐っていく「枝はらい」を行い、そのまま輪切りコースター作りにチャレンジです。
先ほどは順番に少しずつしか伐れなかったので、みんな無心にのこぎりで自分のコースターを伐っていました。また、周りの草木や昆虫などに興味を持つ子たちもいました。

 

今回は保護者の方もいらっしゃって少人数での体験ということもあり楽しんでもらうことができ、また森の魅力も伝えることができたのではないかと思います。輪切りコースターや、椅子になりそうなくらい大きな木をかかえてとびきりの笑顔で帰っていく姿を見ることができて、わたしたちも本当にうれしかったです。この日に子どもたちが森の中でした体験が、いつか大人になったとき森に関わる何かに繋がってくれるといいなと思います。
最後にみんなで思い出の記念撮影!今回の小学生職場体験講座の参加者のみなさま、ありがとうございました。

 

記:ハヤシ

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